【ヒトシゴト】スキルもお金もなかった僕が、起業できた理由 ー学習塾「セカンドスタディー」佐々木健太さんー(前編)

代表取締役 佐々木健太さん(29歳)
大学院中退・資金ゼロから塾を立ち上げ
2年で年商1,700万円
スキルも資金もゼロから起業し、短期間で法人化までたどり着いた若手起業家がいます。
昨年度のMegriba主催のセミナーにも登壇していただいた、
学習塾「セカンドスタディー」を運営する株式会社とびうお、代表取締役の佐々木健太さん。
本インタビュー記事では、学生から始めたリアルな起業ストーリーと、 佐々木さんが見つけた“自分の資源”に迫ります。



起業を決意 ― 大学院を中退し塾経営を目指す

大学院を中退して起業しようと思った理由を教えていただけますか?

「働きたい会社がないなら、自分で作ればいい」と思ったからです。
大学院に通い続ける理由が見つからず、目的のない1年を過ごす方が
もったいないと感じ、中退して起業を選びました。

佐々木さんは、どうして塾をご自身の事業にしようとおもわれたのですか?

“勉強をする”ということは、“人生の土台を作る”ことだと思うんです。
だから、子どもたちに「自分の人生を自分でつくる」
最初の経験をおろそかにしてほしくない。
その部分を自分が支えてあげたいと思いました。
そして僕が得意とするコミュニケーションスキルと人に教えるスキルが
生かせるという点もポイントでした。


借入200万円・自己資金500円、
スキル、資格、業界経験、人脈もすべて無しからのスタート

事業資金もほぼゼロ、塾に通った事も、塾講師の経験も
なかったと伺いました。
私だったら一度、社会で経験を積んでから出直そうと思います。

普通はそうですよね(笑)知人や友人にも同じことを言われましたし、
もちろん両親にも反対されました。
まずはノウハウを学んで、借金を無くしてからの方が良いと。
でも、思い立ったらすぐに行動に移したい性格なのと、
「持っていないこと」を理由に
行動しないことだけは自分の中で許せなかった。
平凡な自分でも、むしろマイナスな地点からのスタートでも、
誰の力も借りずに夢を実現できるんだと世の中に証明したかった。
どこか意地になっていたところもあったと思います。

起業当初 ― 家もお金も無く、食パンをかじる生活

資金マイナスでスタートして、起業後の生活は苦労されたのでないでしょうか。

苦労の連続でした(笑) 1年目は道場門前(山口市)にあるテナントを借りてすぐに塾
経営に乗り出したのですが、テナント料に加えて、借金の返済もあったので、
塾以外の時間はアルバイトをしていました。
家賃は払える状況ではなかったので寝泊りは塾で、お風呂は3日に一度、
ネットカフェですませていました。
食費は1日100円未満で過ごすこともあって。基本的には食パンを食べていましたね。
たまにハムやマヨネーズなどをトッピングできる時はごちそうでした。


お金がなかった時の食事(佐々木さん撮影):ミートソースにつけるなど、味変して満足感をあげていた。

想像以上に過酷な生活ですね…。そこまで追い込まれた状況で、
体調面は大丈夫だったのでしょうか?

ありがたいことに体は丈夫な方で今も風邪ひとつひきません。
でも、当時はすごくやせてしまって生徒のご家族におにぎりの
差し入れをしてもらったこともありました。皆さんに良くしていただきました。
そんな苦労も僕はおもしろがれる性格だったので挫折せずにすみました。
というのも、ちょうど起業を決意したころから、
自分の人生について、一冊の本を書くつもりで生きているんです。
だから全ての苦労や失敗は僕にとっては、いつか書く本の「ネタ」なんです。(笑)

ご自身の人生を、
“一冊の本を書くつもりで生きている”という考え方、素敵ですね。
そんな価値観を持ちながら、開業に向けて最初に取り組んだことは何だったのでしょうか?

生徒より先に講師を募集しました。深夜に手作りのチラシをポスティングして、
講師は30人ほど集まりましたが、生徒は半年間ゼロでした(笑)。
開業1年で訪れた最大のピンチがチャンスに

開業から1年、まさに崖っぷちの状況だったと思います。
そこから流れが変わったと感じたのは、どのタイミングだったのでしょうか?

半年が過ぎたころ、生徒は8人まで増えていたのですが、
3月にはそのうち5人が卒業して3人しか残らないという状況に。
この時に確実に潰れるなと思いましたが、それと同時に「最後の賭けだ」という
覚悟を持ちました。どうせやるなら借金1億くらいして
自己破産してホームレスになってしまってもいい、もうどうにでもなれと。
好転していったのは、その時じゃないかと思います。いっぱい本を読んだり
YouTubeをみたりして経営を勉強して、自分と向き合い、考え抜きました。
そして、サービス内容や料金など全てを改善し、最後に1つ「場所」を変えたら
絶対に勝てるという自信があったので、現在の場所、吉敷に引越しをしました。
そうこうしているうちに、売り上げ月8万円だったその翌年、年1,000万円になりました。
足踏みせずに強気でがむしゃらに行動したことが結果的に功を奏しました。

1年で売上1,000万円を達成ですか?!短期間で事業を大きく伸ばすことができたんですね!
佐々木さんが実際にどのようにして売上を伸ばすことができたのかは、インタビュー後編で詳しく聞かせてくださいね。
月商8万円から年商1,700万円へ。
売上が伸び悩む中での大胆な決断が、事業の転機となりました。
ここから佐々木さんの塾は、成長のフェーズへと進んでいきます。
インタビュー後編では、経営を立て直した具体的な工夫や、起業を通して得た教訓について紹介します。
▶︎ 後編につづく

株式会社とびうお
代表取締役 佐々木 健太さん
福岡県出身。山口大学理学部卒業。
山口大学大学院を中退後、学習塾を起業。
その後、株式会社化し株式会社とびうおを設立。
現在は学習塾「セカンドスタディー」2校舎を運営し、受講生は70名以上。
(※取材時:2026年4月)


