【イベントレポート】東京開催「やまぐちソーシャルプログラム」の3日間をリポート!

次世代の視点で起業家に学ぶソーシャルツアー「やまぐちソーシャル」

2023年12月27日~29日の3日間、東京都の起業支援施設にてこのプログラムが開催されました。参加者は、ソーシャルビジネスで起業を考える山口市に在住、通学している高校1年生~大学4年生の5名です。

参加者の皆さんから「ヒアリングの大事さを感じ、もっと聞いてアイデアをブラアッシュアップできると思った。まだまだ改善できる!」「先輩起業家の経験談に刺激を受けた!」と大好評だったやまぐちソーシャルプログラム、その熱い3日間をお届けします。

【やまぐちソーシャルとは】

やまぐちソーシャルとは、山口市の産業交流スペース「Megriba」と小中高生向け起業家教育を提供する「ミライクルラボ」が企画運営する、次世代の視点で起業家に学ぶソーシャルツアーのこと。

今回のツアーでは、ビジネスの最先端東京で活躍する社会起業家のセミナーや、起業家の支援施設見学などを実施。全3日間を通して、ワークシートを使いながら「学生視点」「山口という地域からの視点」で情報収集・ヒアリングし、自身の起業アイデアの「ビジョンや大義」をブラッシュアップしていきました。

DAY1 スケジュール

 ■プログラム概要、見学の姿勢・目的

■社会課題のとらえ方と起業(株式会社八十八商会代表取締役 木村 佳晶氏)

木村氏(国理学療法士。2016年にヘルスケアビジネス関連業務やリハビリ介護ロボット開発などを行う合同会社アグリハートを設立。2022年にリハビリ健康ファーム構想の実現に向けて株式会社八十八商会を設立)が登壇。

ご自身の起業体験、社会課題のとらえ方、起業アイデア発見のポイント、事例紹介、これから起業を目指す人へのメッセージなどをお話しいただきました。

▶参加者の気づき・コメント

   ・考えすぎることより行動することが大切だと改めて実感

   ・顧客にサービスを提供するだけではなく、問題の原因を突き詰めていくことが大切

   ・様々な視点から見ることで視野を広げて問題点などを見つけていくことが大事

   ・すぐ成功するものではない、失敗を繰り返すもの。ヒット&エラーが大切

■先輩起業家トーク①(FaiRy代表 吉川 莉奈氏)

吉川氏(エンターテイナー。東京2020パラ閉会式出演・元テーマパークダンサー。市や企業と連携したダンス教室などを開催。「福祉×エンタメ」で、病気や障がいの有無に関わらず誰もが自分の《個性》を活かしながら輝ける社会を目指す)が登壇。

ご自身の起業体験、なぜ”わたし”が社会課題に取り組むのか、どうやって”あなた”が解決する社会課題を見つけるのか、などをプチワークを交えながらお話しいただきました。

組み合わせで起業アイデアを考えるワークを実施

▶参加者の気づき・コメント

  ・エンタメは世界共通言語。ダンスで活動していく力がすごい

  ・とにかく行動することが大切

  ・他とは違う自分だけにある差別化を作ることが大切

  ・好きなことで社会問題を解決できれば自分にも社会にも好影響を与えることができる

■先輩起業家トーク②(Gazelle Capital株式会社)

Gazelle Capital株式会社(これからスタートアップとしてデジタル化が進んでいない既存産業に挑戦していく創業期の起業家に対して必要資金の投資や支援を提供する独立系のベンチャーキャピタル)のキャピタリスト近藤氏が登壇。

ご自身の学生時代のインターン経験、ベンチャーキャピタルとは、自分に合った資金調達とは、スタートアップに投資するVCとは、などをお話しいただきました。

▶参加者の気づき・コメント

  ・投資者にお金を投資してもらうには内容を固め、魅力的なものにする

  ・私の知らないことで面白かった。投資してもらえるような起業をしたい

  ・お金を借りる方法もたくさんあるので自分の事業に合った方法を検討するべき

  ・「バッターボックスに何回も立てる人」という言葉が印象的

DAY2 スケジュール

 ■先輩起業家トーク③(Religh株式会社代表 市川加奈氏)

市川氏(持続可能なソーシャルビジネスをするために、ボーダレス・ジャパンに入社。ホームレス状態の方へ就職・住居支援サービスを提供するRelight株式会社を2019年に設立。Forbes 30 Under 30 Asia 2022に選出)が登壇。

ご自身の起業体験、特に試行錯誤しながら事業化まで

お話しいただきました。また13ヶ国51事業のソーシャルビジネスを展開する株式会社ボーダレス・ジャパン株式会社の市ヶ谷オフィスを見学したり、ソーシャルビジネスで制作した商品も手に取ってみたりしました。

インターンの話や普段聞くことのない投資話など興味津々

▶参加者の気づき・コメント

   ・「絵に描いた餅を皆に食べてもらうのが起業」という言葉が印象的

   ・失敗を繰り返して慣れる、サービスのゴールを決めて、諦めないで継続すること!

   ・対象の幅が広いと成功は難しいので絞ることが大事

   ・試行錯誤しながら事業を進めていったのがすごい。机で考えず足を使う!

   ・自分の事業を信じること、やり抜くこと。使命感だけじゃ続かない。楽しむ!

■先輩起業家トーク④(Sympal株式会社 合田 圭佑氏)

合田氏(第1回明治ビジネスチャレンジ優秀賞。大学発ベンチャーとして、ペットの健康寿命延伸を目指すことや機能性表示食品等の開発を行うSympal株式会社を2023年に設立)が登壇。

ご自身の起業体験、学生起業家としてのメリット、ビジネスモデルの立て方、商品開発の苦労などをお話しいただきました。

▶参加者の気づき・コメント

 ・研究しながら商品を作るのはすごい

 ・「学生ブランド」や学校の力・サービスを有効活用する

 ・案外何も考えずにとりあえずやるという軽い気持ちが良い方向に行くこともある

 ・同じ分野の中から選んでもらうためには他社にはないものを作ることが大事で、ユーザーが興味をひくものを考える。

■東京都の創業支援施設見学、プログラムのまとめ・ピッチ準備

Startup Hub Tokyo 丸の内(都内で起業したい方、創業間もない都内中小事業者に対し、起業を円滑に進めるための様々な支援メニューを提供する創業支援拠点)を見学。

DAY3 スケジュール

■ツアー報告ピッチ、フィードバック

 自分のビジネスアイデア、今回のツアーで印象に残ったこと・感じたこと、これからやる ことをそれぞれ報告。

ツアーを通して獲得した知識や経験は2月に報告会を実施し、起業を目指す人材や市に対してフィードバックする予定です。そちらもお楽しみに!

ミライクルラボとは

ミライクルラボとは、豊富な創業支援の実績をもつスタートアップインキュベイター「株式会社ツクリエ」とエンターテインメントxエデュケーションで子どもたちの夢と自信を育てる「株式会社キッズプロジェクト」が共同で運営している団体。

自主企画の他に、行政、起業、学校などと連携しながらテーマに合わせて「起業体験」ができる小中学生向けワークショッププログラムなどを企画運営している。