【ヒトシゴトin やまぐち vol.30】maru旅遊社 丸本華代さん
山口市徳地の魅力を伝えたい!maru旅遊社 丸本華代さんにインタビュー!
山口で旅行業を起業された丸本さんにお話を聞きました。
現在の活動、お仕事について教えてください。
山口の小さな旅行屋 maru旅遊社は、地域限定旅行業という旅行業の種類になります。営業所のある市町村とその隣接する市町村の旅行を扱えます。着地型ツアーとよばれる到着地側で作るツアーです。山口に来られた方に地元の人しか知らない場所、地域の人との交流、体験を提供しています。
また、山口観光コンベンション協会徳地支部副支部長として、徳地地域で観光による地域づくりを模索しています。
山口観光コンベンション協会徳地支部の副支部長としてもご活躍なのですね。 丸本さんが「旅行業」をお仕事にしようと思ったきっかけと始めた経緯について教えてください。
20年間山口市役所で働いていました。おおむね3年に一度異動があり、7つの部署を巡りました。この間に山口市の色々なものを見て、素敵な人達に出会って、山口市の良さをたくさん知りました。同時に、その良さを生かすことができていないとも感じました。また、高齢化が進んで、人口が少なくなって、山口市の未来は大丈夫かなと思い、どうしたらいいかと考えたとき、人口が減っていくのはもはやどうしようもないので、外から人を呼び込む観光だろうと思い至りました。そこから、残りの人生やりたいことをやりたいと思い、市役所を退職して開業しました。
山口市の良さを生かしたいというお気持ちで始められたのですね。 Megribaとは、どのような繋がりがありますか?
山口市南部のワーケーションツアーの時は、いつもMegribaのコワーキングスペースをご案内しています。必要なものが全部そろっていると喜ばれます。私自身も、ドロップインでコワーキングを使うことがあります。
また、市役所を辞めた後の1年間は、Megribaのカフェスタッフとして働いていました。カフェってどうやってオペレーションするのか気になっていたので、良い勉強になりました。
以前Megribaのスタッフとしてもご活躍されていたのですね。 今後の目標を教えてくださいますか。
ここ2年くらい、山口市徳地地域へ通い詰めています。徳地は今年度末で5校の小学校のうちの2校が閉校になり、来年度末で地域唯一の高校もなくなってしまう。このままでは、地域が消滅してしまう。
私は、徳地という地域が好きで、日本という国の良さをぎゅっと凝縮したような場所だと思っています。徳地地域が消えてしまうことは、日本の良さが消えていくことの象徴のように感じます。観光は目的ではなく手段だと考えていて、「今後の目標」と言うには壮大すぎるかも知れませんが、外から人を呼び込むことによって徳地を消滅させないことを目的に、色々もがいています。
観光で徳地の活性化を目指されているのですね。全国的には徳地を知らない方も多いかもしれませんね。
そうですね。県外の方はほとんど誰も知らないし、時間はかかると思います。ただ、大量の観光客に来てもらうことを目指してはいないので、少しずつ、旅行などの企画を通して徳地地域のファンを増やしていければと思います。そのためには、宿泊してある程度の期間滞在してもらえるような仕掛けを作っていきたいです。
丸本さんが思う徳地地域の良さとは具体的になんですか?
私が徳地を好きになったきっかけは、徳地地域にたくさんある文化財です。自然が豊かな場所は日本全国無数にありますが、徳地の大きな特徴は、歴史が独特で深いところです。鎌倉時代初期の東大寺再建に大きく貢献したんです。大きな柱に使う材木を徳地から運ぶことになり、直径1.5m長さ20m以上もの大木を佐波川から瀬戸内海に流し、奈良まで運搬しました。
そうなんですか?! 徳地の木が東大寺へ!知りませんでした。
東大寺再建の歴史に関わるものとして、石風呂という今でいうところのサウナがあります。国の重要文化財に指定されている岸見の石風呂は、現在でも入ることのできる、全国的にもとても貴重な場所です。
徳地は深い歴史が特徴的な、魅力ある場所なのですね。 これはもっと沢山の方に来て頂きたいですね。
最後に、これから起業したいと考える方や、副業してみたいと思う方に、先輩起業家としてメッセージをお願いします。
最初に思っていたことと、今やっていることとは違うけれど、それは悪いことじゃなくて、頭の中で思い描くことと実際に動いてみて、必要だと感じることは違う。動いてみたら自然と行くべき道が見えてくる。
なので、まずは動いてみることをお勧めします。
動いてみたら自然と行くべき道が見えてくる。これから起業を考える方にとって前向きになれる素敵な言葉ですね。本日はありがとうございました。私も徳地の歴史を辿りに行ってみたくなりました。
メグリバ編集後記
山口の魅力を伝えたいと旅行業を起業された丸本さん。訪れる人も迎える人も幸せになる旅をつくる!その熱い思いを1時間以上じっくりお話いただきました。山口市への愛が溢れていて、そしてその魅力をもっと多くの方へ伝えていくことを、ご自身のライフワークとされている姿がとてもイキイキとしていて印象的でした。
プロフィール :
丸本 華代(まるもと はなよ)
岩国市生まれ。山口市出身。山口市役所に20年間勤務。
その後、産業交流スペースMegribaカフェスタッフとして1年間勤務。
2021年6月イベント企画広報業として、開業。
2022年1月末に旅行業を開始する。
Instagram:@maruryoyu
Facebook:山口の小さな旅行屋 maru旅遊社
X(Twitter):@maruryoyu
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