【イベントレポート】VC目線から見る地方におけるスタートアップの意義

9月4日に「VC目線から見る地方におけるスタートアップの意義」が開催されました。

講師には、株式会社FAST TRACK INITIATIVEの深津 幸紀氏にお越しいただきました。
セミナー冒頭では、地方スタートアップの成長とVC(ベンチャーキャピタル)の役割の説明がありました。
深津氏曰く、地方には素晴らしい技術やアイデアが眠っているにもかかわらず、それが外部に出てこない現状を指摘し、その理由として、ダークVCやダークエンジェルと呼ばれる不適切な投資者の存在や、地方のエコシステムが十分に機能していないそうです。特に大学発の技術や研究成果はビジネスアイデアという観点で大きな可能性を秘めていますが、それらのアイデアを具現化させる支援体制が不十分であり、地方でのスタートアップの成長にはVCの積極的な支援が不可欠であると強調されました。

新潟県のFullerを例に挙げ、地方における成功事例として、VCが地域のスタートアップエコシステムの構築に大きく寄与したことが紹介されました。Fullerのような企業が地方で育ち、エコシステムが回り始めることで、地域全体がスタートアップに対して前向きな環境を形成できることが証明されつつあるといいます。しかし、新潟のような成功事例を他の地方でも実現するためには、VCや地元の金融機関、大学などが連携し、スタートアップを長期的に支援する仕組みが不可欠だそうです。

また、VCが単に投資を行うだけでなく、地元の若者や企業家を育てる役割も果たすべきであるともいいます。地方の企業は東京や大阪のような大都市と異なり、独自の成長モデルを参考にするべきだといいます。長期的に地域に根ざした「準スタートアップ」として発展していくことが求められています。
セミナーの終盤では、地方の大学や研究機関との連携の重要性も強調されました。多くの地方大学では優れた研究成果があるにもかかわらず、ビジネス化に結びつくケースが少ないことが課題です。ここでもVCの役割が問われ、地方発の技術を産業化するためのノウハウや資金提供が必要不可欠だとされました。

最後に、山口県を例に挙げ、地方のスタートアップ支援における現状と課題が議論されました。山口県でもスタートアップの支援は進んでいるものの、まだ多くの課題が残されており、特に地方独自のVCを立ち上げ、地域に特化した支援体制を強化が求められています。VCの積極的な関与と地域との連携が、地方経済の持続可能な成長につながるそうです。

セミナーを聞いて、VCに対するイメージが変わりました。マネタイズだけではなく、地域のスタートアップエコシステムという役割もあるということが知ることができ、また、それを中心に地方のスタートアップエコシステムができるということを学べてよかったです。

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